太陽に4000リットルの水をかけるとどうなるのか?

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21世紀において人類が抱える最も大きな課題の一つが、地球温暖化です。

当然、温暖化を食い止めるために、人類は日々知恵を絞っており、実現可能かどうかは抜きにして様々な解決策を考えています。

比較的わかりやすい解決策としては、石油などの化石燃料の使用を減らすことや、森林の伐採をやめるなどといったものがあるでしょう。

一方で、隕石を利用して地球の軌道を太陽から遠ざけることや、太陽と地球の間に巨大な鏡を設置するというようなぶっとんだ考えも存在しています。

とはいえ、想像するのは自由。妄想の中であれば、太陽に落下してもいいですし、月を爆破してもいいのです。では、太陽の活動を弱めるべく、宇宙規模の大きなバケツで、燃え盛る太陽に水をかけてみてはどうでしょうか。

狙い通り、太陽の活動を弱めることができるのでしょうか?そもそも、太陽を覆うほどの水とはどれほどの量になるのでしょうか?

今回は、宇宙規模のバケツで太陽に水をかけるとどうなるのかについてご紹介したいと思います。

はじめに、水で太陽を覆うためにはどの程度の量が必要になるかを考える必要があるでしょう。ですが、宇宙空間は真空であり、太陽の表面温度は摂氏5000度を超えています。

そのため、水は太陽近傍の宇宙空間ではすぐさま蒸発して水蒸気となり、太陽の表面付近にもなると高すぎる温度により水の分子そのものが分解してしまいます。

しかし、バイエンスの科学力をもってすれば、太陽表面に接触する直前まで水を液体の状態に保つことができるはずです。そこまですれば、太陽活動を弱めることができるかもしれません。まずは、とにかく水を集めましょう。

地球上に存在する、全ての海や川、湖、地下水、氷、大気から水だけを取り出すと、およそ139京トンになると推定されています。139京トンというと、途方もない量のように思えますが、仮にその量の水を一か所に集めた場合、直径約1400kmの球になります。

日本列島の北端から南端までで約2,500kmであるため、これは当然太陽にとっては誤差程度の量。が、一応この139京トンの水で太陽を覆うことを考えてみます。

温暖化を止めるために地球上の水を1滴残らず宇宙空間に持っていくという、間違いなく最低の解決策ですが、この139京トンの水を宇宙規模のバケツに入れて、太陽付近へと運びましょう。太陽はほぼ完璧な球体であり、その直径はおよそ140万km。

直径140万kmの球の表面を、139京トンの水で覆う場合、水の比重が一立方cmあたり1gのまま変わらないと仮定すると、計算上水の高さは約23cmになります。

これを高いと感じるか低いと感じるかは人それぞれではありますが、ひとまず太陽表面を覆うことはできそうです。さて、地球上に存在するすべての生物を犠牲にした上で実行した作戦ですが、効果のほどはどうなのでしょうか。

残念ながら、すぐに蒸発して消失することになります。肝心の太陽の活動と言いますと、全く変化がありません。水をかけられたことに気付いていないかのように顔色一つ変えることはありません。

奇しくも(くしくも)、地球上に存在する水量程度では、太陽の活動には何のインパクトも与えることはできないのです。太陽はあまりにも巨大な存在。

仮に、太陽系に存在する太陽以外のすべての物体を同じ重量の水に変換し、それを太陽にかけることができたとしても、太陽の明るさは1%も変化しません。

太陽系内の水をかき集めても、まったく足りない。となると、Mr。VAIENCEの力を借りて、太陽系外からも水を調達しましょう。液体の水はともかく、水蒸気や氷であればこの宇宙においてさほど珍しいものではありません。

例えば120億光年のかなたに、太陽の質量を軽く超えるほどの水が存在していることが明らかとなっています。

この水を使えば、地球の生命を犠牲にする必要もないでしょう。太陽の半径70万kmに対し、仮にその100分の1、高さ7000kmの水で太陽表面を覆うことのできるほどの水を調達することにします。これは大体、地球7200個分の質量です。

それでは、その効果を見てみましょう。まず、高さ7000kmの水は蒸発してしまいます。そして残るのは、変わらず輝く、いや、むしろ以前よりさらに明るく輝く太陽です。

以前のバイエンスでも紹介した通り、太陽の内部では水素が単に燃えているのではなく、核融合反応を行うことで、その莫大なエネルギーを発生させています。水をいくらかけてもこのプロセスが止まることはありません。

むしろ、燃料である水素と、重力を大きくすることで核融合を行うことのできる領域を増やす酸素を供給することになるため、水をかけられた太陽は消えるどころか、さらに明るく輝くことになるのです。

短期間でこれほどの水を供給された星は今まで観測されたことがないため、正確な予測は困難ですが、今回の場合では、最終的に太陽は5%〜10%程度明るくなると考えられます。

10%弱と聞くと大したことのないように感じるかもしれませんが、地球上の生物にとっては一大事。太陽の明るさが現在より10%明るくなると、地球上では液体の水が存在できないとされています。

また、それよりはるか前に気温が上昇し、空気中の二酸化炭素が岩石に取り込まれ、ほとんどの植物が光合成することができなくなるという研究結果も存在しています。太陽が10%弱明るくなるだけで、地球の生物は危機に瀕するのです。

さらに今回では、数億年かけてゆっくり進むプロセスを一気に促進しています。地球環境の急激な変化により、地球史上類を見ない大量絶滅が発生することは避けられないでしょう。

太陽の仕組みを理解するという、科学的な思考の欠如がいかに危険であるかご理解いただけましたでしょうか。

また、当初の目的である、太陽の活動を弱めるという観点においてはどうでしょうか。明るい星は、その燃料を燃やすスピードも早いため、寿命も短くなる傾向にあります。

太陽の寿命はおよそ100億年ですが、太陽の20倍重い星の場合は、寿命が1000万年程度であると考えられています。

事実、以前紹介したベテルギウスも、誕生当初は太陽の20倍程度の質量を持っていたと考えられており、1000万年という、星にしては短いその生涯をまもなく終えようとしています。

そのため、今回の愚行により、明るさが増した太陽も、同じように寿命が削られることになります。これまた正確な予測は困難ですが、地球7200個分の水を投下された太陽は、その寿命が5億年ほど短くなる可能性があります。

通常の場合、残り50億年ほど活動し続ける太陽ですが、残り45億年になってしまうということです。

つまりは、地球上の生命を絶滅するほどの犠牲を払った結果、太陽活動を弱めるという当初の目的は、めでたく達成できるということになります。目的達成ですね。おめでとうございます。とはいえ、この達成になんの意味があるんですか?

21世紀において人類が抱える最も大きな課題の一つが、地球温暖化です。

当然、温暖化を食い止めるために、人類は日々知恵を絞っており、実現可能かどうかは抜きにして様々な解決策を考えています。

比較的わかりやすい解決策としては、石油などの化石燃料の使用を減らすことや、森林の伐採をやめるなどといったものがあるでしょう。

一方で、隕石を利用して地球の軌道を太陽から遠ざけることや、太陽と地球の間に巨大な鏡を設置するというようなぶっとんだ考えも存在しています。

とはいえ、想像するのは自由。妄想の中であれば、太陽に落下してもいいですし、月を爆破してもいいのです。では、太陽の活動を弱めるべく、宇宙規模の大きなバケツで、燃え盛る太陽に水をかけてみてはどうでしょうか。

狙い通り、太陽の活動を弱めることができるのでしょうか?そもそも、太陽を覆うほどの水とはどれほどの量になるのでしょうか?

今回は、宇宙規模のバケツで太陽に水をかけるとどうなるのかについてご紹介したいと思います。

https://youtu.be/eINvlrziwCc

はじめに、水で太陽を覆うためにはどの程度の量が必要になるかを考える必要があるでしょう。ですが、宇宙空間は真空であり、太陽の表面温度は摂氏5000度を超えています。

そのため、水は太陽近傍の宇宙空間ではすぐさま蒸発して水蒸気となり、太陽の表面付近にもなると高すぎる温度により水の分子そのものが分解してしまいます。

しかし、バイエンスの科学力をもってすれば、太陽表面に接触する直前まで水を液体の状態に保つことができるはずです。そこまですれば、太陽活動を弱めることができるかもしれません。まずは、とにかく水を集めましょう。

地球上に存在する、全ての海や川、湖、地下水、氷、大気から水だけを取り出すと、およそ139京トンになると推定されています。139京トンというと、途方もない量のように思えますが、仮にその量の水を一か所に集めた場合、直径約1400kmの球になります。

日本列島の北端から南端までで約2,500kmであるため、これは当然太陽にとっては誤差程度の量。が、一応この139京トンの水で太陽を覆うことを考えてみます。

温暖化を止めるために地球上の水を1滴残らず宇宙空間に持っていくという、間違いなく最低の解決策ですが、この139京トンの水を宇宙規模のバケツに入れて、太陽付近へと運びましょう。太陽はほぼ完璧な球体であり、その直径はおよそ140万km。

直径140万kmの球の表面を、139京トンの水で覆う場合、水の比重が一立方cmあたり1gのまま変わらないと仮定すると、計算上水の高さは約23cmになります。

これを高いと感じるか低いと感じるかは人それぞれではありますが、ひとまず太陽表面を覆うことはできそうです。さて、地球上に存在するすべての生物を犠牲にした上で実行した作戦ですが、効果のほどはどうなのでしょうか。

残念ながら、すぐに蒸発して消失することになります。肝心の太陽の活動と言いますと、全く変化がありません。水をかけられたことに気付いていないかのように顔色一つ変えることはありません。

奇しくも(くしくも)、地球上に存在する水量程度では、太陽の活動には何のインパクトも与えることはできないのです。太陽はあまりにも巨大な存在。

仮に、太陽系に存在する太陽以外のすべての物体を同じ重量の水に変換し、それを太陽にかけることができたとしても、太陽の明るさは1%も変化しません。

太陽系内の水をかき集めても、まったく足りない。となると、Mr。VAIENCEの力を借りて、太陽系外からも水を調達しましょう。液体の水はともかく、水蒸気や氷であればこの宇宙においてさほど珍しいものではありません。

例えば120億光年のかなたに、太陽の質量を軽く超えるほどの水が存在していることが明らかとなっています。

この水を使えば、地球の生命を犠牲にする必要もないでしょう。太陽の半径70万kmに対し、仮にその100分の1、高さ7000kmの水で太陽表面を覆うことのできるほどの水を調達することにします。これは大体、地球7200個分の質量です。

それでは、その効果を見てみましょう。まず、高さ7000kmの水は蒸発してしまいます。そして残るのは、変わらず輝く、いや、むしろ以前よりさらに明るく輝く太陽です。

以前のバイエンスでも紹介した通り、太陽の内部では水素が単に燃えているのではなく、核融合反応を行うことで、その莫大なエネルギーを発生させています。水をいくらかけてもこのプロセスが止まることはありません。

むしろ、燃料である水素と、重力を大きくすることで核融合を行うことのできる領域を増やす酸素を供給することになるため、水をかけられた太陽は消えるどころか、さらに明るく輝くことになるのです。

短期間でこれほどの水を供給された星は今まで観測されたことがないため、正確な予測は困難ですが、今回の場合では、最終的に太陽は5%〜10%程度明るくなると考えられます。

10%弱と聞くと大したことのないように感じるかもしれませんが、地球上の生物にとっては一大事。太陽の明るさが現在より10%明るくなると、地球上では液体の水が存在できないとされています。

また、それよりはるか前に気温が上昇し、空気中の二酸化炭素が岩石に取り込まれ、ほとんどの植物が光合成することができなくなるという研究結果も存在しています。太陽が10%弱明るくなるだけで、地球の生物は危機に瀕するのです。

さらに今回では、数億年かけてゆっくり進むプロセスを一気に促進しています。地球環境の急激な変化により、地球史上類を見ない大量絶滅が発生することは避けられないでしょう。

太陽の仕組みを理解するという、科学的な思考の欠如がいかに危険であるかご理解いただけましたでしょうか。

また、当初の目的である、太陽の活動を弱めるという観点においてはどうでしょうか。明るい星は、その燃料を燃やすスピードも早いため、寿命も短くなる傾向にあります。

太陽の寿命はおよそ100億年ですが、太陽の20倍重い星の場合は、寿命が1000万年程度であると考えられています。

事実、以前紹介したベテルギウスも、誕生当初は太陽の20倍程度の質量を持っていたと考えられており、1000万年という、星にしては短いその生涯をまもなく終えようとしています。

そのため、今回の愚行により、明るさが増した太陽も、同じように寿命が削られることになります。これまた正確な予測は困難ですが、地球7200個分の水を投下された太陽は、その寿命が5億年ほど短くなる可能性があります。

通常の場合、残り50億年ほど活動し続ける太陽ですが、残り45億年になってしまうということです。

つまりは、地球上の生命を絶滅するほどの犠牲を払った結果、太陽活動を弱めるという当初の目的は、めでたく達成できるということになります。目的達成ですね。おめでとうございます。とはいえ、この達成になんの意味があるんですか?



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