カナダの迷彩企業が背後にあるものを透明に消し去ることのできる特殊シールドの開発に成功。その原理は光の屈折率を利用するという、とてもシンプルなもの。
ハリーポッターやドラえもんなどに登場する「透明マント」は、人々の憧れの道具です。驚くべきことに、過去数年にわたる科学技術の進歩は、自分を見えなくする透明マントのような装置の開発に現実味を醸し出しています。
カナダの迷彩企業であるハイパーステルス・バイオテクノロジー社が、少しの電力も必要としないで、その背後にあるものを透明に消し去ることのできる特殊なシールドの開発に成功しました。
カナダ企業が開発したのは「Quantum Stealth」と呼ばれる技術。遠くにあるか、すぐ近くにあるもの以外を見えなくすることができると言います。
実際に、その技術を動画で確認してみると、かなりのものであることがうかがえます。注意していなければ、すぐに気づくことができないかもしれません。
どういった原理で、対象物を透明にしているのでしょうか?
詳しい仕組みは公表されていないものの、原理自体はかなりシンプルで光の屈折が利用されています。
水の入ったコップにハシを入れると、曲がって見えるでしょう。光が移動する角度は、光が通る物体の屈折率によってさまざまです。
適当な屈折率を持つ素材や構成を作り出せば、盲点が出来上がり「Quantum Stealth」のように対象物を隠すことができるのです。
また、可視光だけではなく、目に見えない赤外線や紫外線といった目に見えない光も完全に遮断することができるため、サーモグラフィーなどの検知からも逃れることができると言います。
完全な透明マントが完成するのも、近い将来のことなのかもしれません。
reference: iflscience, zmescience