オーストラリアの森林火災はあまりに酷く地球から数千キロメートルも離れた人工衛星からその炎と煙を確認することができます。
自然発生したと思われるその火事ですが、専門家は人為的な気候変動によって火災を助長する要因となる乾燥と高温を悪化させることとなったと言います。最新の見積もりではオーストラリア東部の森林火災は5万7000平方キロメートルの土地を焼き尽くし、5億匹もの動物が犠牲となり、何千人もの人が避難を余儀なくされているのです。
上の写真は木曜日に日本の気象庁が開発したひまわり8号が撮影したもので、ヨーロッパの約半分の面積に及ぶ上空が煙で覆われ、ニュージーランドには黄色いもやがかかっています。
ひまわり8号は2014年10月に打ち上げられ、その重量はフォードのピックアップトラックF-150程度になります。現在35,888キロメートル上空を周回して様々なセンサーを搭載しています。ひまわり8号や、スオミNPP、そのほかの地球観測機からオーストラリアの地獄絵図が送られてきているのです。
宇宙からか見た危機的状況にある地球の写真や動画をご覧下さい。
ひまわり8号は西半球を観測し、10分間隔で写真を撮影します。オーストラリア、火災、煙が容易に確認できます
800キロメートル上空を周回するNASAの人工衛星、スオミNPPはさらに拡大した地球の映像を提供。オーストラリア森林火災の11月の様子。赤外線のような赤く長い波長の光は、もやや煙を透かして燃えているホットスポットを写すことができます。
9月に始まった火災の残り火は非常に広範囲に、乾燥し、広大な干ばつ地帯で瞬く間に燃え広がりました。
この動画は1月1日、2日の様子で、複数のホットスポットを赤外線で撮影したものです。特に広範囲な火災が2ヶ所(中央南西部)あり、数十キロメートルにわたって広がっています。
日中に撮影された地上の衛星写真もやはり衝撃的です。欧州宇宙光学衛星、センチネル2号は森林火災がベイトマンズ・ベイに広がる様子を大晦日に撮影しました。
火災の範囲は把握しきれません。ニュー・サウス・ウェールズだけでも、火災範囲を一直線に並べるとシドニーからインド洋を渡ってアフガニスタンにまで届くほどなのです
煙だけでも530万平方キロメートル(ヨーロッパの半分の面積)におよび、ニュージーランドにまで流れて1600キロメートル以上の範囲を煙で覆われ、黄色い空で息苦しさを感じます
現在までで、森林火災は2019年に発生したアマゾンの熱帯雨林火災の範囲の2倍をすでに超えています
少なくとも17人が行方不明、8人が犠牲、数千人が避難する事態となっています。ボランティアの消防士たちは被害を最小限に食い止めるために昼夜働き続けています。しかし火災は南半球に涼しい秋が訪れるまで数ヶ月は続くとみられています。
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reference: sciencealert