コロラド州は記録的な熱波と山火事から一転して、記録的な突然の寒波と雪へまるでジェットコースターのような気象の変化をわずか数日間で経験しました。
デンバーでは9月5日に38.3℃、そして9月6には36.1℃となり、9月の最高気温を記録したとThe National Weather Service (NWS)が報じました。コロラド州では今までにない最も暑い労働の日となりました。しかし、9月8日と9日にはさらに追い打ちをかけるように、今度は-0.5℃に気温が急激に下がり1962年に記録した9月の最低気温に並びました。9月8日には雪もちらつき吹雪へと変わり、デンバーでは2番目に早い降雪を記録しました。
さらに、デンバーでは華氏100度(およそ摂氏38度)から初雪までの日数がたったの3日という最短日数を記録しました。以前の最短記録は2019年の38日間でした。
その変化がどれだけのものか知りたければ、コロラド州立大学の大気科学教授であるスコット・デニング氏が撮影した左の9月7日(月)の午後と、右の9月8日(火)の朝の写真を見れば一目瞭然です。
ダンバーが灼熱地獄の最中である9月5日、6日にNWSはこのような警告をしていました。「月曜の夜から火曜にかけて天気の急激の変化が起こり、記録的な熱波から一転して雪や記録的な低温となり冬のような天気になります。フロント・レンジの山やふもとでは積雪が予想され、デンバーの都市圏や州間高速道路25号線では火曜の早朝には湿った雪が降るでしょう。」
コロラド州では急な天気の変化は珍しくありません。古いジョークに『今の天気が気に入らなければ15分待て』といったものもあるようです。この州は、西にはロッキー山脈が高くそびえ立ち、東には広大な平野が広がる独特な地形をしており、風のパターンや気圧などが影響し天気の予測ができないことがあります。
天候の変化が激しい歴史を持つコロラド州でも今回のような変化は急すぎました。
夏から冬への急激な変化はあまり喜ばしいことではありません。しかし今回の急激な気温の低下はコロラド州で起きている山火事が差し迫っている地域では歓迎されました。火曜日にフォートコリンズの西に位置するキャメロンピークの山火事が起きている地域に40cmの降雪があったおかげで火の勢いが弱まった、とThe Colorado Sunが報じています。
ラリマー郡の保安官であるジャスティン・スミス氏は、雪が降ったおかげで、州に容赦なく干ばつが襲う中で束の間の休息を取ることができるものの、「火を消してくれることはないでしょう」と話しています。
「この山火事は未だかつてない驚く程の規模です」とスミスさんは話しています。しかし天気もまた未だかつてない 驚きに満ちています。
reference:iflscience