『人は食べたもので出来ている』という言葉がありますが、それが証明されたことはまずありません、 Herpetological Reviewに掲載されているようにフロリダで生物学者たちの研究チームが一匹のトカゲと出会うまでは。一見卵を持っていると思われた太った爬虫類は、実は虫や砂、ピザの油といった変わった食事からできたとてつもなく大きい糞の塊をたずさえて歩いていたことがCTスキャンによって明らかになりました。
ゼンマイトカゲ(学名:Leiocephalus carinatus)は雑食として有名で、あらゆる動くものといくつかのそうでないものを食べます。研究チームがフロリダのココアビーチでサンプル採取をしている時にこのトカゲに出会い、のちに地元レストランの人間の食事であるピザの油をついていた砂と一緒に食べたことがわかりました。ゼンマイトカゲの従来の食事である虫とともに最適とは言えない食事をとったわけです。
研究チームが初めて丸々としたトカゲと出会ったとき、卵を確認しようとしましたが、代わりに見つけたのは桁外れに巨大なパテのような塊でした。CTスキャンで詳しく調べると、その塊は巨大な糞塊(うんちのことです)でこのかわいそうなトカゲの体積の78.5%を占めていたのです。
この発見は以前の記録保持者であった便秘のビルマニシキヘビの13%を打ち破りました。しかし記録を塗り替えることとなった発見は悲劇的であり、論文によるとトカゲは非常に苦しそうでした。糞の塊を排泄することが不可能だったため安楽死させ、死後解剖すると、「内蔵、特に肝臓と卵巣は明らかに萎縮していたことがわかりました。」
この発見は研究チームがその土地固有ではない外来種のゼンマイトカゲがなぜ繁栄できたのかを調査している時に偶然発見されたものです。つまり、残念ながら発見し捕まえたものは地元の生態系の脅威となるため二度と野生に帰すことはないことを意味するのです。
reference:sciencealert