ダイバーが海中で巨大で半透明な物体に遭遇、これは一体何?

ノルウェー沖で、深海ダイバーチームが巨大な半透明の球体を発見しました。この球体はイカの卵嚢で、まもなく数十万ものイカの幼生が孵化するといいます。

研究者のロナルド・ラーシュが撮影したビデオには、チームのダイバーの一人が懐中電灯で浮遊する半透明な物体を照らしながらゆっくりと一緒に泳ぐ奇妙で珍しい様子がとらえられています。

動画の説明によると、場所はノルウェーのオルスタの冷水域。チームが海岸から200メートル沖に沈んだ第二次世界大戦時の難破船でのダイビングを終えて、調査船「REV Ocean」に戻る途中でこの巨大な卵嚢と遭遇したとのことです。

この卵嚢はヨーロッパマツイカのもの。それが水深17メートル、海底から15メートルの海中に浮かんでいたのです。

ヨーロッパマツイカはアカイカ科に属し、その卵嚢は大西洋の北はノルウェーから南は地中海にかけて見つかっています。初めてこの種がフランスの研究者ジャンバプティスト・ヴェラニーにより報告されたのが1837年。今日でも人類にとって重要な食料源となっています。

球体の大きさは平均で直径約1メートル、半数以上の中心部には黒っぽい筋が浮かんでいることが確認されました。メスは卵巣や卵管に5万~20万個もの成熟卵を持ちます。

産卵は通年行われますが、その期間は数日から数週間と季節により異なります。卵の胚発生には、通常、水温15℃で10~14日かかります。孵化すると幼生は活発に泳ぎ、勢いよく水を噴出して卵嚢から飛び出します。

実際に、海の中でこんなにも巨大な物体に鉢合わせると、パニックになる人も多いことでしょう。

reference: IFLscience