メキシコ内陸の洞窟で『メガロドンの歯』が発見される

先史時代の超巨大ザメであるメガロドンのものと思われる多数の歯が、浸水したメキシコ内陸の洞窟で発見されました。

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地元紙「ユカタン・タイムズ」によると、メキシコのユカタン州メリダ市近くの浸水した洞窟網で、ダイバー兼水中写真家ケイ・ニクテ・ビルチス・ザパタ氏が多数の歯を見つけたということです。この洞窟の主要部分は、全長が600メートルを超えると考えられており、そこから無数の洞が分岐しています。

メガロドンは、地球上の海に泳いでいた最大サイズのサメであり、歯から尾びれまでの長さは、最大で18メートルあります。メガロドンの化石は、最古のもので約2000万年前のもの、一番新しいものでは約360万年前のものなので、この超大型のサメが約1300万年にわたり地球の海を支配していたことがわかります。

研究者たちは、メガロドンがホオジロザメを巨大にしたような外見だと考えています。しかし完全な骨格は発見されておらず、これは歯の形とサイズからの推測にすぎません。

それにしても、メガロドンはメキシコ内陸の洞窟で何をしていたのでしょうか?

ボルチモア国立水族館に展示されたメガロドンの顎を復元したもの

世界の多くの地域と同じように、メキシコのこの地もかつては海中にありました。現在までの数億年の間に、地球は数多くの劇的な海面上昇と下降を経験しました。メガロドンの全盛期であった1500万年前から現在に至る間にも、顕著な海面変動が起きたと考えられています。

その結果、メガロドンや他の多くの絶滅した海獣たちの遺骸が、世界中の内陸で発見されるのです。メガロドンの歯は、北米の一部地域、中でもノースカロライナやサウスカロライナ、フロリダにある小川の川底で見つけられることがあります。実際、南極大陸を除くすべての大陸でメガロドンの歯が発見されています。

先史時代の海面変動は、この地域の奇妙な地質を説明するのに役立ちます。ユカタン半島には、天井となっていた石灰石が崩壊したことでできた自然の陥没穴「セノーテ」が数十個あります。これらのセノーテのひとつで、世界最長として知られているものは、全長347キロメートルの水中通路の迷路です。

これらの洞窟で見つかるのは、絶滅した海洋生物だけではありません。数年前には洞窟ダイバーたちが、1万4000年前に亡くなった若い女性の遺体を発見しました。これはアメリカ大陸でこれまでに発見された最古の人間の骨となりました。

近年では、頭蓋骨のスキャンや法医学的な顔面復元技術、コンピューターソフトウェアを駆使して、その女性の顔が復元されたそうです。

reference: IFLscience