14種類のダンスを音楽に合わせて踊るオウムが徹底的に研究される

10年前に音楽に合わせて踊る様子が「Youtube」などで話題となり、テレビCMにも出演した、キバタンオウムのスノーボールが生物学者たちにより10年がかりで徹底研究され、14種類のダンスを踊り分けていることが明らかになった。

今回発表された研究論文執筆者の一人がスノーボールの飼い主であるIrene Schulz氏。彼女が2009年にYoutubeにアップしたスノーボールの動画がネットを中心に話題を呼び、テレビCMの出演までこぎつけた。

研究チームは2009年に発表した論文で、スノーボールは音楽のビートを認識する高度な能力を持っていると発表していたが、飼い主の動きを真似て踊っているのか、違うテンポに合わせて振り付けを変えることができるのかは明らかになっていなかった。

ところがこの研究が完了して間もなく、スノーボールは飼い主が今まで見たことのない新たなダンスを習得したのである。さらに、これらの新たな動きはスノーボール自身が考え出したものであった。

そこで研究チームは再びスノーボールを研究を開始。80年代のヒット曲である、クイーンの楽曲「地獄へ道づれ」と、シンディ・ローパーの「ガールズ・ジャスト・ワナ・ハヴ・ファン」の2曲をテンポを変えて再生し、スノーボールが踊る様子を撮影。それらから、様々なダンスの動きをフレームごとに名前を付けて分析した。

その結果、研究チームはスノーボールが14種類の異なるダンスと2種類の組み合わせを踊り分けていたことを明らかにした。

特に多かったのは、頭を激しく上下させる動作と、頭を揺すりながら片足を持ち上げる動作、片足を宙に上げたまま頭を左右に激しく揺らす動作だった。

スノーボールがこれほど多様な振り付けをどうやって覚えたのかは明らかになっていないのだが、オウムの仲間は、「声の学習能力」「非言語的な動きを模倣する能力」「複雑な一連の行動を学ぶ能力」「長期的な社会的絆を形成する能力」「コミュニケーション動作に注意を払うことができる能力」の5つの性質を持ち合わせており、それが音楽に突き動かされてダンスを踊る能力につながっているそうだ。

さらに、スノーボールは決して飼い主などからエサを与えてもらうためではなく、社会的コミュニケーションのためににダンスを踊っているという。

たくさんの動物がいる中で、オウムの人間的行動は驚くべきものであり、音楽能力においては生物の中で最も人間に近い種であるのかもしれない。