南極大陸にある小さな湖がライラック色に、原因はいったい…

南極の科学者がライラック色の不思議な池の画像をツイッターにアップしました。

Scott Hotaling/Twitter

これがさらなる疑問を呼び起こしています。スコット・ホタリングはワシントン州立大学生物学科の博士号を持つ学生で、昆虫としては南極最大の固有種であるナンキョクユスリカ(学名Belgica Antarctica)の生理と遺伝子を研究するため現地調査を行なっている人物です。

海岸線に近い岩だらけの小島、ハンブル島で調査を行なった際、彼は「驚くほど紫色の池」に出くわします。ホタリング氏によればこの池はパーマー基地に近い海のそばにあり、海抜は5mほどで、深さはないとのことです。彼は不思議な色の原因が分からず、同僚や市井の科学者にツイッターで問いかける事にしました。

NGOバードライフ・インターナショナルの調査ではハンブル島は重要な鳥類の観察地として知られ、複数種のペンギンが生息しています。ホタリング氏はこの色が近くにあるペンギンコロニーの「産物」に由来するものと考えました。すると別の人物が参入、白っぽいラベンダーの色合いは微生物が増殖した結果ではないかと言うのです。

微生物学者であるマイケル・マディガン氏はこう述べています。「増殖したのは(酸素を必要としない光合成生物である)紅色細菌だと考えて良いでしょう。卵が腐ったような硫化水素の匂いがないのであれば、微生物は光をエネルギー源とし、有機物を炭素に変えて育っていることになります。」ホタリング氏は池の周囲に悪臭はなく、少なくとも「異次元に恐ろしいレベルの」近くのゾウアザラシの匂いを超えるものは感じられないと言っていました。

南極ハンブル島の驚くほど紫色の池。この色が近くにあるペンギンコロニーの「産物」に由来するのではないかと考えた。でもなぜこんなに紫なのか・・・謎だ。

海洋生態学者のステファノ・アマルフィターノ氏は、この池が南極によく見られる好冷性の紅色細菌など「日和見的に極度な発現をする微生物による発色」の例だと言います。発色の原因となりうる微生物には他にもHalobacterium halobium, Dunaliella salinaor Rhodocylcus purpureusなどがあります。

原因が何であれ、ソーシャルメディアは科学上の報告手段として素晴らしいツ-ルになるとホタリング氏は言います。「ツイッターはすごいです! このスレッド機能が良い例で、クールなものを見つけて写真をシェアし、皆で新しい科学を学べるのです。有害作用の可能性もあるでしょうが、自分の経験ではツイートは全てポジティブなものでした。」

ツイッターに応えた科学者の多くはサンプルを求めましたが、ホタリング氏のチームが得ている許可内容ではサンプルは採取できず、謎の紫色の池をこれ以上調べる計画はないとのことです。「私は主に皆さんが将来この件なり、あるいは似たようなコロニーに関して研究や共同作業を続けることを願ってシェアを続けているのです!」

reference:iflscience