2020年、湖の変色というさらなるカーブボールが投球されました。
ロナ湖はインドのムンバイから東に500kmほどに位置するマハラーシュトラにある隕石によってできた湖で、およそ50,000年前にできたと言われています(最近ではもっと古いのではないかと考えられています)。通常は青みがかった緑の湖面が今週に入り赤みのあるピンクに変色したと報じられました。はっきりとした原因についてはもう少し調査が必要ではありますが、専門家は塩分濃度の変化や特定の藻が原因ではないかと考えています。
地元の方たちの記憶や記録によると、同じような変色は2000年にも確認されていますが、それほど注目を浴びなかったようで目立ったニュースにはなりませんでした。今回は湖の水のサンプルが国立環境工学研究所(NEERI)に送られこの現象が起きた原因を探っているところです。その一方で地元の地質学者であるガジャナ・カラト氏はマハラーシュトラツーリズムのツイッターに説明の動画を上げました。
「今年湖の水位が劇的に下がったことで塩分が増え、さらに水温が上がった結果藻が増殖したのです。」とカラト氏が語ったとAFP通信が報じました。「気温が上がったことで藻が赤くなり、湖が一晩でピンクに変わったのです。
サレシュ・マパリ教授など他の専門家たちも地元新聞Lokmatに高度好塩菌やドナリエラが出す赤い色素(カロテノイド)が真犯人だと考えていることを発表しています。しかし、そうなった原因はまだ分かっていません。
深さ250m、幅1.8kmの衝突クレーターは地球上にある玄武岩(火山岩)で出来ているものの中では最大級のものです。そのため、19世紀に発見された時には火山によってできたと思われていましたが、超高速での衝突によってしか発生しないマスケリナイトという天然のガラス質が存在することから宇宙からの衝突によってクレーターができたことがわかり地質学者は混乱したのです。
世界中の科学者たちはクレーターと湖両方に魅了され続けています。水自体は塩分を含むアルカリ性で2007年には生物窒素固定(空中窒素からアンモニアへの変換)の証拠が発見されました。近年発見された新事実によってロナ湖の歴史に色彩豊かな新たなページが加えられることになるでしょう。
reference:iflscience