ここ数週間で、中国から謎の種が届いたという人が世界中にいます。誰も注文していないし、誰も求めてもいないのに、ジュエリーとラベルに書かれた小包で謎の種は今もどこかに届いています。
アメリカ当局はいくつかの理由から、その禁断の種を植えるべきではない、と特に厳しく警告しています。27の州では警告を出しており、非常に危険であると知らせるために全て大文字で警告しているところもあります。
アメリカ中でその禁断の種を植えているという人たちに話を移しましょう。
「何が起こるか知りたくて種を植えました。」とアーカンソー州ブーンヴィル在住のドイル・クレンショーさんは5NewsOnlineの取材に答えています。宝石付きイヤリングとラベルに書かれた小包で届いたのですが、植えてみたい気持ちを抑えられませんでした。「2週間ごとに立ち寄って成長を見守っていたのですが、狂ったように成長し始めましたよ。」
その中にはオレンジ色の花と白く長い実をつける南瓜が混じっていました。今のところ、下で紹介するような人食い植物のミームのようなものが生えてくる様子はありません。
種はいろいろな種類がまぜこぜなのですが、今のところ無害のようです。アメリカ合衆国農務省(AMDA)が行った調査では、その種子は普通にお店で買えるような一般的な種であることがわかりました。
「カラシやキャベツ、朝顔、そしてミントやセージ、ローズマリー、ラベンダーといったハーブ、他にはハイビスカスやバラなどを含む14種類の種は特定できました。」とUSDA動植物検疫所植物保護プログラムに携わるオサマ・エル-リジー氏はラジオインタビューで話しています。「しかし、これは私たちが現在までに集めたサンプルを調べた限りの話です。」
病原菌や汚染物質、虫などが小包に混入しているおそれもありますし、植物自体が外来種である可能性もあるので、やはり皆さんは種を植えない方がいいでしょう。USDAは買った記憶のない種子の小包が届いたら行政に連絡をして、指示があるまで保管していて欲しいと訴えています。
なぜ中国が世界中に謎の種を送っているのかについては、今のところインターネット詐欺が有力な説です。
「現時点ではこれが売り手から覚えのない商品が送りつけられ、売上を伸ばすために嘘のレビューを書き込むという『ブラッシング詐欺』以外の何かであるという証拠はありません。」とUSDAは声明を出しています。
小包をランダムに送りつけてAmazonやEtsyで嘘の名前でレビューを書きます。そのレビューによって売り手の評価が上がり、実際の商品(おそらく種ではないでしょう)が検索結果の上位に表示されるようになる、という仕組みなのです。
reference:iflscience