太陽の400億倍、超大質量ブラックホールが発見される

ドイツを代表とする世界トップクラスの学術研究機関であるマックス・プランク研究所の研究チームが、地球から7億光年先で太陽の400億倍の質量を持つ超大質量ブラックホールの発見に成功した。

その研究論文は、「arXiv」に7月24日付けで掲載されている。

銀河団 エイベル85 Credit:NASA

今回発見されたブラックホールは、「Abell 85(エイベル85)」という銀河団に属する超巨大楕円銀河「Holmberg 15A(ホルムベルグ15A)」の中心付近に存在し、地球からの距離は驚くべきことに7億光年先である。

そして、その巨大さは桁違いのものとなっている。まず、質量が太陽の400億倍というとんでもない重さ。さらに、光がその重力から抜け出すことのできない距離である”シュワルツシルト半径“が790AU(天文単位)となっている。

1AU(天文単位)が地球と太陽の平均距離のことで、太陽から冥王星までの距離が平均して39.5AU(天文単位)ほど。太陽から放たれる太陽風が到達できる範囲が123AUのため、このブラックホール一つで太陽系がすっぽりどころか、とてもとても余裕に収納することができてしまうのだ。

シミュレーションの結果により、このとてつもなく大きなブラックホールが存在する超巨大楕円銀河「Holmberg 15A(ホルムベルグ15A)」は、消耗した銀河核を持つ2つの早期型銀河が衝突して合体したことによってできあがったことが明らかとなっている。

今回の観測は、ヨーロッパ南天文台に設置されている広視野と高解像度を誇る「マルチユニット分光探査機(MUSE)」を用いて直接計測されたのだが、発見されたブラックホールは、直接計測されたブラックホールにおいてもっとも巨大なものであったとのこと。

研究チームは、今後もこの超大質量ブラックホールの研究を続け、どのようにしてこの規模のブラックホールが形成されたのかを明らかにしていきたいそうだ。

reference: sciencealert, universetoday