「いいね」のために数多くの整形をしてしまった美女、自己承認欲求の恐怖

2019.10.27
auther vaience
「いいね」のために数多くの整形をしてしまった美女、自己承認欲求の恐怖

テヘランに住む人気インスタグラマーであるサハル・タバルさんは、このゾンビのような顔で注目を集めていた。しかし、それは50回を超える整形によるものだった。元は美しい顔であった彼女は「いいね」のために整形をやめられなかったという。

SAHAR TABAR/INSTAGRAM

イラン・テヘランに住むサハル・タバルさんは48万人以上のフォロワーを抱える有名なインスタグラマー。

米女優アンジェリーナ・ジョリーさんのゾンビ版と言われ、話題となっており、この分厚い唇にとんがった鼻は50回を超える整形手術を行なったことによるものだった。

そんな中、「神を冒涜し、暴力を助長した。また不法に財産を取得したばかりでなく、国の服装規定を守らずに屈辱し、若者の堕落を促した」として逮捕されたのだ。10月5日、政府系のタスニム通信がテヘラン検察の発表として伝えた。

タバルさんは自身のことを芸術と主張していたが、以前からその恐ろしい顔に非難が寄せられていた。今回の逮捕はそんなインスタグラムを見た人々からの苦情がきっかけだったようだ。

イランでは2018年7月にも、約60万人のフォロワーをもつ10代の女性インスタグラマーが欧米の音楽に合わせて踊る自分の動画を投稿しただけで拘束されるなどのことが起きている。

その後、タバルさんが顔にぼかしを入れた状態でインタビューに応じた映像が22日に放送された。

タバルさんはインタビューの中で、米女優アンジェリーナ・ジョリーに似せようとしていたという報道は否定。ファンタジーアニメ映画『ティム・バートンのコープスブライド』のゾンビのようなキャラクターをイメージしていたそう。

SAHAR TABAR

また、「子供の頃の夢は有名になることだった」とも語り、母親が整形を止めていたにも関わらず、インスタグラム上で「いいね」が増えたために続けてしまったと後悔の声を上げている。

いいねが増えてくると、自分が肯定されたような気分になっていたと言う。

承認欲求というのは誰しもが持ち合わせているものである。しかし、中にはその欲求が強すぎる人が存在する。この違いはなぜ生まれるのか?

他の欲求が満たされていないことが一つの原因だろう。承認欲求の他に「所属欲求」というものがある。これは、ある集団に所属して生活したい欲求のこと。

家族や職場などのコミュニティに恵まれていれば、SNS上で認められたり褒められたりしなくとも、満足することができるのだ。

タバルさんは一人っ子で両親は離婚しており、母親と二人暮らし。高校も中退していたそうだ。もしかすると、タバルさんは人間関係に満足していなかったのかもしれない。

とはいえ、承認欲求は必ずしも悪いものではない。承認欲求がモチベーションとなり、評価を上げていくということもあるのだ。

Sahar Tabar/Instagram

過剰すぎる承認欲求が、彼女の美しい顔をここまで醜いものに変えてしまったのだろう。いかなる時も自分の状況を客観視することが必要なのかもしれない。

reference: metro, insider

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