5億光年先の銀河からの高速電波バーストは16日というサイクルで繰り返されていることが判明

別の銀河で発生した高速電波バーストが16日周期で定期的に地球に届いている可能性があることが電波望遠鏡による観測で明らかになりました。この発見はプレプリント・サーバ、arXivでこの度公開された査読前論文にて報告されています。

Credit:ESO/M. KORNMESSER (CC BY 4.0)

このような現象の観測は前代未聞のことです。論文の結論が妥当なものであるならば、一定の周期で反復する高速電波バーストが初めて検出されたことになります。「宇宙人の仕業なのか」と尋ねたくなりますが、その可能性はないようです。とは言え、観測結果はこの非常に謎めいた現象を解明するのに役立つと見込まれています。

高速電波バースト(FRB)は、太陽が数十年かけて放出するエネルギーと同じ量のエネルギーを1,000分の1秒単位の短時間で爆発的に生成する強い電波放射です。このような現象を発生させているものが想像を絶するほど強力であることは間違いありませんが、その正体はまだ解明されていません。

発生源には諸説ありますが、蒸発するブラックホール、宇宙における激変的な衝突、極度に強い磁場を持つ中性子星などの自転する天体などが候補として挙げられています。高度な文明を持つ地球外生命体からの信号かもしれないと示唆する科学者もいますが、その説は特に真剣に受け取られていません。

最初にFRBが確認されたのは2001年に記録されたアーカイブ・データを調査した2007年のことでした。この好奇心をそそる現象の研究はまだ始まったばかりなのです。少数のFRBが、反復する現象として観測されたことはありますが、検出されるFRBの大半は極めて短時間にエネルギーが爆発する単発の現象でしかありません。しかし、今回確認されたものは定期的に反復する周期で起こっているようなのです。

FRB 180916.J0158+65と名付けられたこのFRBは、地球から5億光年先にある渦巻銀河から来ていると見られます。5億光年先というのは現在までに検出されたFRBの中で最も地球に近いものです。この調査にはカナダのブリティッシュコロンビア州にあるカナダ水素強度マッピング実験望遠鏡(CHIME)が使われ、2018年9月16日から2019年10月30日までの期間に28のバーストが記録されました。

観測データを解析したところ、FRB 180916.J0158+65は4日間にわたって、およそ1時間ごとにバーストを発生させた後に12日間沈黙するという活動パターンを繰り返し、約16.35日のきっちりと整った周期があることが判明しました。

「これはFRBの発生源に(どんな種類にせよ)周期性があることを初めて検出したものです」と論文には書かれてあります。「反復するFRBの発生源に16.35日の周期があるという発見は、この天体の正体を探るための重要な手掛かりとなります」

理論上は、周期のパターンを理解することで何が電波信号を発生させているのかを知るヒントが得られると考えられます。たとえば、周期は天体の自転や公転周期を示しているのかもしれません。しかしながら、現在のところは、FRBは依然として謎めいたままです。

reference:livescience



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