チワワのTurboRoo(以下タボ)は生まれつき前足のない状態だった。生後4週間の時に動物病院に預けられ、新しい飼い主を探していた。
そんな中、幸運なことに、タボが預けられた動物病院で昔働いていたアシュリーさんがタボの小さくてキュートな姿に心を奪われ、タボの里親となることに。
アシュリーさんはタボと生活をしているうちに、前足のないタボが懸命に歩こうとしている様子を見て、いくつかの会社にタボが歩くのを補助するカートを作ってくれるように頼み込んだ。しかし、タボがまだ小さいため、もう少し成長してからと断られてしまったそうだ。
アシュリーさんは、タボが少しでも早く歩くことを学ぶ必要があると考え、自らヘリコプターの玩具の部品を利用して小さなカートを作ってあげた。
そんなタボの状況をインスタグラムにアップしていたところ、日に日に注目されるようになり、テレビニュースに取り上げられた。そして、サンディエゴの航空宇宙工学のエンジニアがタボの状況を知り、3Dプリンタで補助具を作ることを名乗りでたのだ。
彼はタボの体に合わせたカートを作り、世界で初めての3Dプリンタで犬の歩行補助具が作られた。
里親のアシュリーさんらも3Dプリンタを購入し、タボの義足の改良を重ねた。その結果、タボは他の犬と何も変わらないぐらい不自由なく生活できるようになったのだ。
今では、アシュリーさんカップルであらゆる障害者ならぬ障害生物を3Dプリントで助けようという、大きな目標を持ち”Pawsthetics”というプロジェクトを立ち上げている。
テクノロジーの発達によって、様々な障壁が乗り越えられるようになるのである。