皆さんは『運』というものを信じていますか。
社会において成功を収め、莫大な資産や名誉を獲得した人間たちの多くが共通して「自分は運が良かったから成功できた」と言うように、うまくいくためには幸運を掴み取るための『運』が必要なのかもしれない。しかし、そのいつやってくるのか分からないチャンスを掴む為の『運』というものは、私たちが考える定義とは違っている可能性が高い。
というのも、『運』は変えることができるかもしれないのだ。
アメリカのウエスタンワシントン大学が「金の成る木の実験」という興味深い研究を行なった。
その研究は同大学構内にある樹木にドル札をぶら下げておくと、発見した人はどういう反応を取るのかという内容であった。木にぶら下げられた紙幣には共に、「おい、見てよ!自由にとっていいお金だよ」や「訪ねるな、ただ楽しめ」などといった、発見した場合には持っていっても良いことを示すニュアンスが書かれた紙が付属していた。
研究者たちは「さすがに金の成る木に気付かない人はいないだろう」と予想していたのだが、いざ始まってみると結果は真逆で、ドル札に気付いたものはたったの6%しか存在しなかったのである。樹木から大量のお札がぶら下がっているにも関わらず、大半の人がガンガンとスルーしていく姿に実験者たちは大驚きしたそうだ。
これより研究では、予期せぬ幸運に気付く人間の割合はごくわずかであると結論づけられている。私たちも日常において、一定のペースで成功のチャンスはやってきているのかもしれない。それに気付く力を磨けば、成功者たちの言う『運』というものを手に入れることになるだろう。チャンスを見つけた際には、失敗を恐れずに全力で挑戦してほしい。
ちなみにこの実験の元ネタは映像作家のエイミーKRさんが作った2010年のショートフィルムなんだそうだ。