新たに発見された動物の奇妙な事実を知ることほど興奮することはありません。そんな私がツイッターでペリカンは背骨を口から突き出して体温を下げるという話を知ったときの興奮は想像がつくのではないでしょうか。「ウソでしょ?そんな馬鹿な!」と私は思いました。結果、やはり違いました。
拡散したツイートとは、『ペリカン』がこんなふうに背骨を押し出す写真を乗せたもので、実際は鳥がただのあくびをする姿で、同じ行動をしているハシビロコウの写真と絵が乗せられていました。確かにあくびですね。
あるツイッターのユーザーがこの恐ろしい写真と絵を投稿すると、いったいどういう意味があるのかと熱い議論が始まりました。
サイエンスコミュニケーターでもあり、ロンドン動物学研究所に拠点を置く科学ライターでもあるダニー・ラバイオッティ博士が指摘するように、このいまいましい写真は背骨を口から出すペリカンでもハシビロコウでもありません。
実際はこれまた恐ろしいのですがこれはあくびで、下のくちばしの柔らかい組織を首に押し当て、くちばし内部の色のせいで背骨を出しているように見えているのです。ペリカンは時々頭を上に伸ばして頭蓋骨をくちばしの同じ部分から突き出すように見えることがあります。正直このような姿はめったに見ることはできないので、詳しい解説など気にせず、この動画を楽しんでください。
ペリカンは水をすくって魚を取るために長くて伸縮性のあるくちばしが必要なのです。あくびはくちばしのストレッチをするための行動と考えられていて、この奇妙で軟体曲芸のような行動の理由と考えられます。
ハシビロコウについて言えば、この奇妙さを説明するためにあくびについて触れる必要はありません。ハシビロコウの睨みや不気味な足だけでヴィラン映画の主役を張れるという意見に納得がいかないようでしたら、彼らが奏でるこの音も聞いてみてください。
ああ、母なる自然の創造物は確かに神秘的な動きをしますね。
reference:iflscience