米クリーブランド自然史博物館などのチームが、アフリカ・エチオピアで発見した約380万年前の初期人類アウストラロピテクス・アナメンシス(アナメンシス猿人)の頭蓋骨の化石から、当時の顔を復元したことを発表した。
8月28日付けで科学誌「Nature」電子版に掲載された。
頭蓋骨の化石は、2016年にエチオピアの首都アディスアベバの北東約550キロで発掘された成人男性のもの。以前の研究によって、アナメンシス猿人の身長はおよそ150センチであることが明らかとなっている。今回のものは推定身長は示されなかった。
今回発見された場所は、有名なアウストラロピテクス・アファレンシス(アファール猿人)のルーシー(Lucy)の発掘場所から55キロほどしか離れていない。
アナメンシス猿人はこれまで、長い時間をかけてアファール猿人(ルーシー)に進化していったと考えられてきたのだが、この2種類の初期人類が約10万年間共存していた可能性が浮上した。
頭蓋骨の化石の発見について、研究を主導した米クリーブランド自然史博物館の古人類学者であるヨハネス・ハイレ・セラシエ氏は、「化石で発見された300万年以上前の初期人類の中で、最も完全な形で残された頭蓋骨だ」と語った。
reference: livescience, reuters