地球中に生息しているヘビは、さまざまな環境に生息している地球の成功者と言える。獲物を丸呑みにするヘビだが、その中でも最大の獲物は一体何なのだろうか。
ヘビは地球上での生存競争を勝ち取った生物と言えます。いくつかの島と極寒の地域を除いて、ヘビの生息地は地球中に広がっており、高い環境への適応力も備えています。
淡水や塩水、土壌、さらには木の上で生活しているヘビも存在しているほど。ブラジル南部沖の大西洋に浮かぶ「ケイマーダ・グランデ島」という無人島には、1平方メートル当たり1〜5匹というおびただしい数のヘビが生息していると言われています。
また、ヘビの食事はその種によって異なります。
小動物や大型動物を食べるものもいれば、ミミズなどを食べるものもいます。みなさんご存知の口を大きく開けて、ゆっくりと丸呑みにしていきます。
ヘビは唾液にもタンパク質を分解する酵素を含んでおり、毒ヘビの毒ももとは唾液が変化したものなので、消化酵素が備わっています。
そして、胃に入れ込んだ獲物は、大きいものでも1週間ほどで骨まで消化することができるのです。消化している間は、一時的に代謝を上げて消化速度を高めることができるとのこと。
消化が完了すると代謝を下げて、しばらくはエサがいらないほど低燃費で活動していきます。
では、ヘビが丸呑みにするもっとも大きな生物は一体何なのでしょうか。
牛や鹿がヘビが食べることで知られる最大の動物です。2011年には、米フロリダ州の国立公園付近で、重さ約34キロのシカを丸ごと1頭のみ込んだニシキヘビが見つかり、処分されました。
そして、もちろんその標的は野生動物だけではありません。人が蛇に丸呑みにされるという事件が、世界中で何度も発生しています。2018年にはインドネシアで行方不明となっていた女性が、全長7メートルの巨大ニシキヘビの体内から遺体で発見されるという事件も発生しています。
しかし、ほとんどのヘビはネズミやミミズを食べることで満足しており、地球の食物網と生態系のバランスを維持する上で重要な役割を果たしているのです。
reference: livescience