防衛医大などの研究チームが、大量出血により負傷した患者などを救命する人工血液を開発し、ウサギでの動物実験にも成功した。
人工血液の開発の歴史は長く、1960年代から続けられていたものの、今まで血液の役割を代用する液体は開発されていなかった。
しかし今回、防衛医科大学などの研究チームが人工血液の開発に成功し、ウサギでの動物実験にも成功したのだ。
チームが開発した血液は、人工の血小板と赤血球からなる。それぞれリポソームという細胞膜成分で作った微小な袋に、止血成分と酸素を運ぶ成分が詰められている。
深刻な出血状態のウサギに開発された人工血液を輸血したところ、10羽中6羽の救命に成功した。さらに、血液凝固などの副作用なども見られず、本物の血液を輸血した際と同等の状態であったとのこと。
今回の人工血液は、常温で1年以上保存することができ、その血液型を問わない。そのため、実用化が進むと事故現場などで輸血を行うことができ、出血死を防ぐことができる確率が高まる。
reference: msn